サルデーニャの未来を切り拓く、革新のワイナリー

イタリア・サルデーニャ州北東部、ガッルーラ地方の中心地ルオーゴサント。花崗岩の丘陵地帯と地中海の風に包まれたこの地は、サルデーニャ唯一のDOCGであるヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラの生産地として知られています。
この特別な土地で、サルデーニャワインの新たな可能性を世界へ示そうと誕生したワイナリー。それが、シッドゥーラです。
シッドゥーラは、単なる新興ワイナリーではありません。
土地の純粋さを信じ、眠っていたテロワールを呼び覚ました、サルデーニャの革新者なのです。
見捨てられた畑から始まった、新たな挑戦

すべての始まりは、息をのむほど美しい風景の中に佇む、見捨てられた古いブドウ畑との出会いでした。
この土地に可能性を見出したのは、ドイツ人実業家ナタン・ゴッテスディナー氏と、イタリア人実業家マッシモ・ルッジェーロ氏。
サルデーニャへの深い愛情を共有する二人にとって、シッドゥーラは単なる事業ではなく、この島の純粋さ、シンプルさ、そして伝統への敬意を形にする挑戦でもありました。
比較的標高の高いこの土地では、1940年代からヴェルメンティーノが栽培されていました。しかし、その卓越したテロワールが真に評価されることはありませんでした。
そこで、「この土地の個性を映し出す高品質ワインを造る」という明確な意思のもと、2008年、シッドゥーラ・ワイナリーが創設されたのです。
海と山が育む、ヴェルメンティーノの理想郷

シッドゥーラのエステートは、総面積220ヘクタール。そのうち32ヘクタールがブドウ畑として管理され、年間約25万本のワインが生産されています。
畑は、海岸線からわずか約20km、標高約300mの自然豊かな丘陵地帯に位置しています。
この地の大きな特徴は、海と山の恩恵が共存する特異な環境にあります。
畑を吹き抜けるのは、地中海から届く風「マエストラーレ」。ブドウを常に乾燥した健康な状態に保つことで、化学薬品の使用を最小限に抑えることが可能になります。
さらに土壌は、細かな花崗岩に砂と粘土が混ざる、典型的なガッルーラ土壌。ミネラル豊かな骨格をワインへ与え、昼夜の大きな寒暖差と豊富な日照が、エレガンスと凝縮感を兼ね備えた味わいを育んでいます。
森を切り拓き、丁寧に植樹された畑には、サルデーニャの自然そのものが息づいているのです。
「秀逸さの追求」が生み出す品質

シッドゥーラの哲学は、極めて明快です。「秀逸さの追求(Pursuit of Excellence)」
創業以来、シッドゥーラは品質、完璧さ、そして調和を追求し続けてきました。
彼らにとってワインとは、自然からの贈り物。
地中海の太陽に育まれ、大地の恵みを受けたブドウの個性を最大限に引き出すため、高品質ワイン造りに一切妥協を許しません。
その哲学によって生まれたワインは、グラスの中で、サルデーニャという土地の個性を美しく映し出します。
若き天才が導く、シッドゥーラの未来

シッドゥーラを支えているのは、約20名の若きプロフェッショナルたちです。
栽培責任者を務めるのは、トスカーナ出身のルカ・ヴィタレッティ氏。ピサ大学で学び、名門アンティノーリで経験を積んだ実力派です。
そして醸造責任者は、同じくピサ大学出身のディーノ・ディーニ氏。Gaja がボルゲリで手掛ける「Ca’ Marcanda」や、サンターディで経験を重ねてきました。
まだ40代前半の二人は、積極的に意見を交わしながら、ワイナリーを未来へ導いています。
シッドゥーラでは、外部コンサルタントを雇いません。若い才能を信頼し、育てること——。それこそが、シッドゥーラが未来へ受け継ごうとしている、もうひとつの哲学なのです。
Siddùraの哲学