LA SCOLCA

ガヴィの女王、LA SCOLCA

ラ・スコルカ社は、1919年にジョヴァンニ・バッティスタ・パロディが現在の土地を購入したことから歴史が始まった、ガヴィを代表する名門ワイナリーです。2024年には創業105周年を迎え、100年以上にわたりピエモンテ南部ガヴィの地でワイン造りを続けています。

ワイナリー名の「スコルカ」は、“見張り台”を意味する言葉に由来しています。その名の通り、かつてこの地は周囲を見渡す高台として知られ、現在もガヴィ村の中でも特に優れたコルテーゼが育つロヴェレート地区に畑を所有しています。

創業当初、この土地では小麦栽培が中心で、植えられていたブドウも家族消費用のワインを造るためのものでした。

しかし、この土地が持つワイン造りの大きな可能性にいち早く気づいたのが、ジョヴァンニの義理の息子ヴィットリオ・ソルダティでした。

第二次世界大戦後、多くのワイナリーが苦境に立たされる中でも、ヴィットリオはコルテーゼ種による高品質な白ワインの可能性を信じ、ワイン造りを続けました。

当時のガヴィは量産型の白ワインという印象が強く、高級ワインとして評価される存在ではありませんでした。しかしヴィットリオは、そのイメージを変えることを決意します。

ガヴィを瓶詰めした最初の生産者

1950年、ヴィットリオ・ソルダティはガヴィを初めて瓶詰めし、トリノの高級食料品店「Piassa」のショーウィンドウに飾りました。

それまで量り売りが一般的だった時代に、自らマーケティングを行い、「高品質ワインとしてのガヴィ」を世に広めようとしたのです。

この挑戦こそが、現在のガヴィの礎を築いた大きな転機でした。

ヴィットリオの功績は、単にワインを造ったことではなく、「ガヴィ」というカテゴリーそのものの価値を引き上げたことにあります。

1969年、ソルダーティ家は「Gavi dei Gavi(ガヴィ・デイ・ガヴィ)」という商標を登録しました。これは後に、イタリア白ワイン界を象徴する存在となります。

当時、この地域は赤ワイン生産地として知られていましたが、ラ・スコルカ社はその中でいち早く白ワインの可能性に着目し、コルテーゼ種を用いた洗練されたスタイルを確立しました。

さらに、繊細なコルテーゼを最大限に活かすため、近代的で管理された醸造技術を導入。60年以上の樹齢を持つ古木から、香ばしい酸味と骨格を備えた長熟型ガヴィを生み出しています。

4世代にわたり受け継がれる家族の哲学

左から:フェルディナンド、キアラ、ルイーザ(キアラの母)、ジョルジョ(キアラの父、第3代目)

現在ワイナリーを率いるのは、第4代目当主となるキアラ・ソルダティ氏です。彼女は、ラ・スコルカの歴史と哲学を継承しながら、ブランドを世界的な存在へと成長させてきました。彼女のマーケティング手腕で世界の名だたるセレブたちが、スコルカ社のワインを楽しんでいます。

2024年には、キアラの息子フェルディナンド氏も正式にワイナリーへ加わり、次世代の担い手としてラ・スコルカ社の価値を世界へ発信しています。

4世代にわたり受け継がれてきた家族の情熱と革新性は、現在のワイナリーにも色濃く息づいています。

ラ・スコルカ社は、単なるガヴィの生産者ではありません。コルテーゼ種の可能性を信じ、ガヴィを“高品質白ワイン”として世界へ押し上げた、ガヴィの歴史そのものを象徴する存在です。

100年以上にわたり受け継がれてきた革新と挑戦の精神は、現在もなお、この土地から新たなガヴィの価値を生み出し続けています。

第4代目当主キアラ氏の言葉

La Scolca means “looking forward”

「La Scolcaとは、“未来を見据える”という意味です」