エミリア=ロマーニャ州

世界屈指の美食王国、エミリア=ロマーニャ州

交通の要所として、古代ローマ時代から栄えた地です。ピアチェンツァとリミニを結ぶエミリア街道には豊かな食文化で知られるボローニャ、パルマ、モデナ、レッジョ・エミリアなどが並び、美食街道と呼ばれています。ルネッサンス期にヴィスコンティ家がパルマやピアチェンツァ、エステ家がモデナ、レッジョ・エミリア、フェッラーラを支配して、華やかな文化が花開いた時代の名残である豪華な美食の伝統も残っているのが特徴です。

現在でも最も豊かな州として、失業率も低いと言われています。日本人にも有名なスーパーカーのフェッラーリ、ランボルギーニはモデナ県で製造されています。

洗練された宮廷文化が花開いたエミリアとは異なり、ロマーニャは陽気で活発な農民文化の地であります。現在では、ロマーニャ海岸には夏に大量の海水客が押し寄せ、夏のバカンスの代表地となっています。

フードフレンドリーとして注目を集めるランブルスコ

エミリアは、微発砲性の心地よい赤ワイン、ランブルスコの地であります。ひと昔前までは、甘口なシンプルなタイプが大量にアメリカに輸出されていましたが、近年では愛好家たちからも支持される辛口の喜ばしいランブルスコの品質が向上し、フレッシュでフードフレンドリーなワインとして再注目を集めています。

モデナ県でDOCランブルスコ・ディ・ソルバーラLambursco di Sorbara、DOCランブルスコ・サラミーノ・ディ・サンタ・クローチLambrusco Salamino di Santa Croce、DOCランブルスコ・グラスパロッサ・ディ・カステルヴェートロLambursco Grasparossa di Castelvetro,レッジョ・エミリア県でDOCレッジャーノReggianoが造られています。

ソルバーラ、サラミーノ・ディ・サンタ・クローチェは、色が薄く飲みやすいランブルスコでフレッシュでエレガントなのも特徴的です。ソルバーラのものはとりわけ、優美であります。

グラスパロッサ・ディ・カステルヴェートロは、色が濃くよりフルボディのランブルスコで、レッジャーノは最も生産量が多く、大量に輸出されています。

ボローニャ近郊で造られるDOCGコッリ・ボロニェージ・クラッシコ・ピニョレット Colli Bolognesi Classico Pignolettoはミネラリーで、フレッシュな白ワインとして支持を集めています。

ロマーニャでは、DOCロマーニャ・サンジョヴェーゼRomagna Sangioveseが重要です。エミリア・トスカーナ・アペニン山脈の北側にある石灰丘陵地帯で造られ、最良のものは優美な果実味と生き生きとした酸を持っています。

DOCG ロマーニャ・アルバーナRomagna Albanaはユニークなワインで、アルバーナという白ブドウはかすかにタンニンを感じさせます。辛口のフレッシュかつ力強いワインにもなり、複雑なオレンジワインを生み出すこともでき、濃厚な甘口ワインにもなるという興味深い品種です。

イタリア随一の食材の宝庫、エミリア

この州は食材の宝庫と言われ、世界からも常に注目されています。

パルマの生ハム、パルミジャーノ・レッジャーノ以外にもジベッロ村のクラテッロCulatello di Zibello、ボローニャのモルタデッラMortadella、モデナのバルサミコ酢Aceto Balsamico di Modenaなどが有名です。

料理はバター、生クリームをたっぷり使った重厚なもので、ダイエットの敵!とも言われることもありますが、世界を魅了し続けているおいしさです。

卵入り手打ちパスタも各地で食され、平らな面にミートソースをかけたタリアテッレ・アッラ・ボロニェーゼTagliatelle alla bolognese、生ハムや肉を詰めた小ぶりのボローニャのトルテッリーニTortellini、ラザーニャ、ミートソース、ベシャメルソースを何層も重ねてオーブンで焼き上げたラザーニャ・アル・フォルノLasagna al fornoなどが知られています。

牛のさまざまな部位、鶏、コテキーノ、ザンポーネなどを一緒に茹でたボッリート・ミストBollito misto(これはピエモンテ州、ヴェネト州でもよく食べられる)が有名です。

ロマーニャ地方はより素朴な農民料理が多く、温かみを感じられます。

出典・引用・参考資料/

『プロフェッショナルのためのイタリアワインマニュアル イタリアワイン2018~2021年版』発行所/株式会社ワイン王国 監修者/宮嶋 勲 協力/日欧商事株式会社